京都 『詩書画印展』

2006年11月


11/5 「詩書画印展」に京都まで行ってきました。



いつも、年賀状に載せている篆刻(てんこく)の作者で、さる大学の先生の個展にです。
11月になると、干支ではなく、いかにも新年にふさわしい中国の故事をテーマに
又、先生御自身の言葉で出品されます。
もう10年以上、これを毎年新しく買って、使っています。
大津の膳所にあるお店を " 鮟鱇窟 " (あんこうくつ)といいますが
今は、篆刻の教室になっています。
毎年、判をもらいに行く毎に、中国故事、文字の成り立ちなど、まるで大学の講義をきいているようで
店の閉まるまで、楽しませてもらいました。
惜しいことに、今年からは新年の判はなくなりました。

先生の冊子に、篆刻とは本家の中国では、本来文人が修めるべき条件の一つで
条件は四つあり、修める順に詩、書、画、印(篆刻)で、これを四絶(しぜつ)という。
つの卓したものからきているとのことでした。
今回、新しい画廊のこけら落としに、先生の「詩書画印展」の個展を
ぜひにと請われて開かれたのでした。
印とはいえ、その主題の出所を明らかにし、詩書画にも深く精通してこその世界と見ました。



京都の街なかを行くとき、長年買っていると、先生の篆刻はすぐわかります。
看板であったり、のれん、お箸袋であったり。
この前、近江八幡へ行ったときの " たねや " も先生の作でした。
本も何冊も著しておられますが、とても専門的で、私には遠い世界です。
でも私は、先生の篆刻の繊細な線、わざとかすれさせた線、文字の印象、
余白の使い方など、とても気に入っています。






次 へ