穴 子
2015年2月
最近、鰻の値段が高くなった。
デパートのうなぎ売場を、横目で通り過ぎようとしたが、”久しぶりだから、まあ、いいか!”と。
食い意地を通して何となく気分がいい。
鰻の減少で、それを補う手だてとして、”なまず”で代用できないかと新聞に出ていた。
写真で見るところ、表面の身が鰻ほど繊細でない。
多分、味の方も程遠いと思う。
香ばしい味をいつまでも口にできるよう、天然・養殖に限らず、市場取引禁止期間を設けてほしいな〜。
さすれば、解禁後のうまさも”ひとしお”だと思う。
うだうだと、鰻のこと言ってるわりには、こだわりはない。
それより、穴子の方が、ひっかかる。
近所に市場があった頃、川魚屋で生の穴子を求め、煮て、ばら寿司に入れたり
穴子丼や柳川もどきをよく作った。
お寿司屋では、いつも穴子に始まり、穴子で終わるのが習わし。
でも、最近はこれぞという味に、お目にかかったことはないし
あまり、お寿司屋にも行かなくなった。
それが今年2月11日〜12日に行った広島で、思いもよらず、”穴子”の文字が目に飛び込んできた。
広島は”牡蠣”と”広島焼き”だけと思っていたけれど・・・・・。
宮島に渡る桟橋の近くに、”穴子丼”ののぼりがはためいていたのだ。
並ぶのが好きでない私は、お昼で、お腹も空いていたので、空いていた店に入った。
ここで驚いたのが”普通の穴子と近大穴子、どちらにしますか?”
と言われれてもな〜?夫と2人で両方試す。う〜ん、どちらもそんなに飛びつきたいほどでもないかな〜。
それにしても、近畿大学の”近大マグロ”に、”近大穴子”、”近大マンゴ”と、人の批評はどうであれ
資源枯渇を見据えた取り組みとその早い実現には、目を見張るものがある。
広島の穴子は、焼き穴子が本来の食べ方みたい。
そういえば、明石の老舗”下村”のも焼いてあったし、伝助穴子(小さな鱧位で、穴子の味はしない)の
にぎりも焼いたものがのっていた。
関西より西は、焼き穴子が主流なのかしら?
でも私は関東風の、あのふくよかな香ばしい煮穴子が好きである。