" 生きる "
2009年11月


好きなように生きたこの私だから
死の訪れなど 怖くはなかった
やり残した事も 沢山あるけれど
やる事はやった人の倍くらい
生きる 生きる 今になって私は
生きる事の尊さを知った



11月14日(土) 「故深緑夏代先生を偲ぶ会」が、先生に近しい有志により
とあるホテルで行われた。
先生の在りし日のビデオを見ながら、聞こえてくるこの " 生きる " に
涙が止まらなかった。

20年近い昔、「芸術祭歌唱賞」を受賞されて
その記念ディナーコンサートが開かれたことがあった。
時々聞いていた先生の来し方とこの " 生きる " の歌詞がオーバーラップして
顔が涙でクシャクシャになったのを覚えている。
それまで歌で涙を流すことなど、なかったけれど
このときは初めて、 " 言霊 " というものを、強く感じた。

シャンソンには、男女の愛のもつれを歌ったものが多い。
だけど、先生の歌には反戦歌や、若い人へのメッセージ、夫婦の愛、子供への愛
勇気付けの歌など、人生の応援歌も混じっている。
その中でこの " 生きる " は、人生最後のステージに立つための
心構えとでもいえる何かを、示唆しているように思える。


気がつくと仲間が一人、又一人
帰らぬ旅へと赴いていった
天国も地獄も 私は信じない
だけど確実に 死は迫っている


生きている間 悔いのないように
私の仕事も 整理しておこう
ろうそくの炎が もう尽きるように
私の迎えが もうすぐくるから
vivre(生きる) vivre(生きる) 生きている間
vivre(生きる) vivre(生きる) 悔いのないように